秋田トライアスロン芭蕉レース報告

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報告者:平野大祐さん
ちょっと編集:小松
レース開催日:99年7月18日

7月18日に秋田県象潟町で行われた秋田トライアスロン芭蕉レース(オリンピックディスタンス、トライアスロン東北サーキットの一つ)に参加してきました。
今回は、横浜から勘市さんと一緒に行き、現地で後藤さんと合流しました。
また、ちょっとしたハプニングもありました。


7 月 16 日(金)
23:00 に私の自宅に勘市さんが迎えに来ることになっていたが、いつまでも現れない。
1 時間程経って、やっと現れる。 どうやら、相当道に迷ったらしい。今後、拙宅にいらっしゃる方、私が作った地図を送りますのでそれを参考にして下さい。 市販の道路地図を見て、順調に我が家まで着いた方はほとんどいません。
とにもかくにも真夜中に横浜出発。東北道を目指す。勘市さんと交代しながら、夜の東北道を北へ北へと向かう。


7月 17 日(土)
東北道から秋田自動車道に入り、8:00 に、秋田県横手市の平野3号実家に到着。受付は午後からなので、一眠りして昼過ぎにレース会場の象潟町へと向かう。平野 3 号実家からは車で1時間強の距離だ。
受付会場の象潟小学校で、山形から来た後藤さんと合流。お互い子育てで時間の融通が利かず、練習時間がとれないことを嘆く。しかし、嘆いてばかりもいられない。それというのも、「今回のレースで上位20位以内に入れば、ニューバイクを買ってもよい」という、 我が家の大蔵省のお言葉があったからだ。「よーし、明日は頑張るぞい!」と、気合いを入れる。受付終了後、平野 3 号実家へ戻って、出場者名簿を見ていると、勘市さんが
「あれ!?これ俺の妹かな?」
と、素っ頓狂な声をあげる。No.85 宮城県仙台市 高橋智子。勘市さんの妹と同姓同名で住んでいるところも勘市さんの故郷、仙台市。果たして、本当に勘市さんの妹さんなのか?すべての謎はレース当日に解ける?


7 月 18 日(日)
いよいよレース当日。 天候は薄曇りといったところ。雨が少し心配だが、気温が上がりすぎずレースにはいいコンディションかもしれない。平野 3 号のお母さんも一緒に象潟町を目指す。7:00 過ぎに象潟町温水プールの駐車場着。ここは、知る人ぞしる穴場の駐車場で、あの宮塚選手も毎年ここを使っているのだ。なぜなら、民宿やホテルの駐車場以外ではここがスタート地点の象潟海水浴場に一番近いうえに比較的空いているからだ。


ボディチェックを済ませ、バイクトランジットへバイクを置きに行く。というのも、ここのバイクトランジットはスイムゴールから 1 km 程離れていて、スイムフィニッシュ後、バイクスタートまでミニランをしなければならないからである。
海水浴場まで戻り、ウェットスーツを着てスタートを待つ間に、いやがおうにも緊張が高まる。


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午前 9 時、スイムスタート。
号砲一発、一斉に海へ飛び込む。とにかくスタートで前へ出ようとするが、激しいバトルに阻まれなかなか前に出られない。
スイムは一周 750 m の直角三角形を 2 周するコースだ。右手にコースロープを見ながら、最短距離を泳ぐ。私は今回で6回目の象潟大会出場なので、こういう姑息な技には長けている。
いつもならば、1 周もすると集団がばらけて泳ぎやすくなるのだが、今回はどういう訳かいつまでも集団が崩れない。「スイム練習足りなかったからな」と、内心、スイムタイムの大幅な後退を覚悟する。
集団のままスイムフィニッシュ。タイムチェッカーに手を合わせ、ちらりと時計に目をやると、゛23 分 8 秒゛ 。
「あれ!?結構速いぞ!」
しかし、去年(スイムフィニッシュ 16 位)と比べると周りに随分人がいる。
「こりゃ、順位は悪そうだな」
と、思いつつバイクトランジットへ走る。


いかにもスイムだけ、というような人を抜き去り、バイクスタート!
スタート直後から12, 10, 12 %の坂が次々と現れる。スイムとミニランで息が上がっている身体には刺激が強すぎる。 しかし、ここで5,6人をスーッと抜く。
そこからも徐々に登って行くが、今度は、後続のバイクの速い人たちに次々と抜かれる。
自分の不甲斐なさを嘆いている間に、招待選手の村上純子にもぶち抜かれる。しかも、去年抜かれたポイントよりも何 km も手前だ。
「今年もバイクは、全然だめだな」
と落胆しつつ、いよいよ難所、中島台までの゛だらだら坂゛だ。ここは平均 8 %の坂が 5 km ほど続いているところで、もう頂上かと思うとさらにその先が見えて、がっかりさせられる。 シッティング、ダンシング織り交ぜながら、やっとの思いで登り切る。
頂上の中島台を折り返せば、あとは豪快なダウンヒル。
下りの遅い(登りも?)私ですら 60 km/h は出る。 平野 3 号はかつて 72 km/h 出したこともある。とにかく、今までの遅れを取り戻そうとがんがん踏み倒す。
どういう訳か、今年はこの私に下りで抜かれる輩が数人居て、ちょっと心が晴れやかになる。
「よっしゃー!このままバイクフィニッシュまでいったるでー」
と、思ったのもつかの間、バイクフィニッシュまで 5 km 程の地点、通称゛九十九島゛で、後続に追いつかれ、するすると後ろに下がる。
ややドラフティング気味の集団を、後方に離れて見ながら、ランでのごぼう抜きを密かに狙う。
集団から少し遅れて、バイクフィニッシュ。


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ランに入ると、案の定、先ほどの集団からぼろぼろ落ちてくる。次々とパスして、ランスプリット 40 分以内を目指す。
毎年、競り合いになる見知った顔が周りにいないので、速いのか遅いのか不安になっていると、後ろから象潟町出身の招待選手、須藤仁選手にあっという間に抜かれる。
「やっぱり遅いのかな?」と、内心不安になった途端に、今度は腹直筋が痙攣する。息が苦しくて、なかなかペースが上がらず、小股でとぼとぼと走る。それでも、思ったほどは抜かれない。
海岸線に出ると、もうトップの宮塚選手はゴールまで 3 km 程の所にさしかかっていた。さらに前に行くと今度は、村上純子が怒濤のランを見せていた。「あれにはかてないわ!」と、脱帽。
それでも、最後の力を振り絞り、ぴくぴくする腹直筋をだましだましゴール。今年も祐多朗を肩車してのゴールであった。

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タイムは 2 時間 31 分 32 秒。昨年より、5 分以上短縮したにもかかわらず、順位は 35 位であった。
したがって、ニューバイクはお預け。だが、このタイム、昨年に換算すると 14 位のタイム(実際、昨年 14 位の人は、昨年とほぼ同タイムで今年は 45 位)。
トップの宮塚選手のタイムが昨年とほとんど変わらないことと併せて考えると、大会のレベルがアップしたとしか思えない。
といっても、35 位は 35 位。愛車のキャノンデールに、来年もよろしくと挨拶した。
程なく、後藤さんもブランクを見事に克服してゴール。勘市さんもかなりきつそうだったが、無事ゴール。
3 人全員、見事完走。


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ところで、懸案の勘市さんの妹らしき人だが、スイムスタートで勘市さん、偶然にも本人と会ったそうで、やはり妹さんだったそうだ。
仙台トライアスロンクラブの方々と同行していて、トライアスロンは今回で 2 回目。初回はリタイアだったそうだが、今回は無事完走されたとのこと。
勘市さんの妹さんだから、ごっつい人を想像していたら、実はとてもスマートな方で、普段はランナーなのだそうだ(上写真中央の方、右は同行の仙台トライアスロンクラブの方)。
思わぬ所での、偶然の兄妹の再会となった象潟大会だった。


選手 360 人に、ボランティアが 2000 人を越すという気配りの行き届いた象潟大会。来年は、是非、参加してみて下さい。
平野 3 号の実家に泊まって、宿泊費も浮きますよ。


Race Result

総合順位氏名総合記録スイムスイム順位バイクバイク順位ランラン順位
35平野 大祐2:31:320:23:08241:26:10570:42:1447
184後藤 武郎2:58:130:29:251691:41:282070:47:20133
287高橋 勘市3:27:430:29:231681:52:422841:05:38307

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