南アルプスのふもと BIKEトレーニング報告

1998.5.1 Shin Komatsu
(登りに強い脚力と、交渉力が無いと完走できないコース)
5月の連休に、実家(長野県 伊那市)に帰省しました。この時に、新車のTREKで100Kmライドを行ったので報告します。

コース概略

走破したコースは以下の通りです。 南アルプスの西側を走る国道256号線を大鹿村まで走ります。帰りは折草峠・火山峠を超えて戻ります。

伊那市 − 高遠町(760m) − 長谷村(830m) − 分杭峠(1430m) − 大鹿村(674m) − 小渋ダム − 折草峠(1143m) − 駒ヶ根(中沢)− 東伊那 −火山峠− 北福地 − 伊那市

スタートは、9:00 戻ったのは15:00 。 走行時間との差は、パンク修理の時間です。

感想

5月の連休に、フレームを新調したBIKEで実家の長野を走りました。今シーズン2度目のトレーニング(なさけない)ということで、無理をしないよう気持ち良く走りきるはずが。。。。

高遠町・長谷村

5月1日は、良い天気になりました。バイクトレーニングにはもってこいです。
9:00に出発して、まずは高遠町を目指します。高遠町は桜で有名な町です。最近は温泉も出て、観光に力をいれています。 そのおかげで道もきれいに舗装されBIKEの走行はとても快適です。
高遠を過ぎると、長谷村を目指します。 高遠までは比較的平坦な道でしたが、長谷村の入り口にある三和ダムまでは軽い登りです。
長谷村は、宮下創平(衆議院議員)の地元です。そのおかげで、公共事業が非常にさかんに行われています。高遠 − 長谷村 の道もきれいに舗装されています。三和ダム周辺もとっても良い舗装道路です。
私の税金が、こんな無駄な公共事業に使われていると思うとは腹が立ちます。でも出来てしまった物は仕方ないので、気持ち良くBIKEに乗ることで、ちょっとだけ還元してもらちゃいました。

分杭峠(ぶんくいとうげ) − 大鹿村(おおしかむら)

長谷村から大鹿村へ行く間に分杭峠あります。標高は1430m、長谷村が830mなので600mの登りです。このコースでは一番長い登りになります。
長谷村を走っている時に、「分杭峠、土砂くづれの為 通行できません。」という看板が出ていました。最悪、分杭峠の手前から駒ヶ根市に下りれば良いと考え登りました。
三和ダム周辺よりは舗装は悪くなりますが、充分良い道です。
駒ヶ根市への分かれ道の所で、車止めがありました。「土砂くづれの為 通行止め」は本当でした。が、坂を登る途中で会ったおじさんが、「自転車なら通れるんじゃねーか」と言っていたので、車止めの脇をすり抜けて強行突破してしまいました。
「連休中だから、工事休んでいればいーな」と思いながら進んでいきましたが、田舎の人は働き者です。ちゃんと工事をしていました。

「こんちわ!」 と明るく 大きな声で挨拶して、交渉の始まりです。
(工事のおじさん 、以降 「お」) 通行止めだから行けないよ!
(私、 以降「こ」) えー 通れないんですか?
(お) だめだよ
(こ) 人も通れないんですか?
(お) んー
(こ)大鹿村まで行きたいんですよ。(ちょっと悲しそうな顔をする。)
(お)自転車 かついでいけば通れるかな
(こ) (心の中でやった!)
(お)40cmくらいしか通れる幅が無いから、気を付けろよ!
(こ)どうもありがとございまーす。
交渉成功です。 頂上付近は、補修工事が進んでいました。私はBIKEを担いで道路の端をゆっくり歩いて渡りました。このコースを走る人は、いつ開通か判らないので注意が必要です。

ここを過ぎれば、大鹿村までダウンヒルです。
中学校の頃、社会の授業で勉強しましたが、この辺りは中央構造線(フォッサマグナだったけ)が通っています。ようするに、日本列島が「逆くの字」に曲がった時のシワになった部分が見えます。
実際には、地層が縦方向に走っているガケがその跡だそうです。ダウンヒルの途中に、中央構造線の看板が目に付き始め、かなり下った所にガケを見る事ができる観光地? があります。写真は、忘れました。次回に期待してください。
大鹿村までの道は普通に舗装されているのですが、ちょっと注意が必要です。山の斜面から崩れてきている、尖った石がところどころに落ちています。もろに乗り上げるとパンクや落車の原因になります。私も一度「ガツン」と乗り上げてしまいました。この後のパンクは、多分これが原因ではないと思うのですが。。。。

大鹿村 − 駒ヶ根市(こまがねし)

大鹿村には小渋ダムがあります。大昔にできているダムですが、なぜかここも公共事業が盛んです。三和ダム以上にダンプが通っています。ダンプには注意が必要ですが、東京・横浜でトレーニング中に合う運ちゃんより、やさしい運転のような気がしました。
小渋ダムの北側の道を松川町に向かっていくと、駒ヶ根方面の道路標示があります。これに沿って行けば、小渋川の支流に入り折草峠へ一直線です。
大鹿村(674m)から駒ヶ根市へは、折草峠(1143m)を越えます。標高差は469mですが、このコースの中では一番勾配がきつく感じました。
ダンプはいなくなり、車ともほとんど合いません。この支流はすごくきれいです。滝のようになっている所も見られます。 山の中だから鳥の鳴き声も聞こえ、アゲハチョウも見る事ができました。とても気持ち良く走る(登る)ことができました。と言いたい所でしたが。。。。

なんと、頂上付近でパンクです! 私はWO派なので、チューブ交換になります。新品チューブ2本と、パンク修理シール数枚を携帯しているので大抵の状況には対応できるはずです。
最初のパンクだったので、まずは新品のチューブに交換しました。
峠を登り切り、下りのコーナリングでフロントタイヤがまたパンクです。危なかった! コーナリング中だったので、グニャーといった感覚で冷や汗ものでした。
WOは、パンクの原因をちゃんと取らないとだめです。2度目のパンクだったので今度はチューブの穴を探しました。チューブを取り出して空気を入れるとリム側に穴を発見! リムにトゲがないか確認して、今度はパンク修理シールで修理しました。このシールは3Mから販売されているもので、ゴムノリも要らないのでとても便利です。(その後、使えないのが判明するのですが)
修理が終わって、駒ヶ根市 中沢に向かって下り始めました。 2Kmほど下った所でまたパンクです。3度めのパンクです。 こうなるとさすがに心細くなってきました。
原因は、修理したシール部分からの空気漏れです。今度は2本目の新品チューブを使いました。

駒ヶ根市 - 火山峠 - 伊那市

結局、3度のパンク修理で1時間近くタイムロスをしてしまいました。
この峠を下りきると、東伊那と富県(とみがた)を結ぶ火山峠です。 これまでに、おにぎり1個と、カーボショッツを2個 を食べていますが、そろそろ切れてきた感じです。ラーメン屋さんがあったら入ろうと思いながらきょろきょろ走りましたが、残念ながら実家までの間にはありませんでした。クールダウンに入ったころは、ハンガーロックの一歩手前といった感じでした。
実家にはだーれもいなかったので、昨日のカレーを暖めてビールで満足といった〆でした。


まとめ

コースを走った感想をまとめました。

パンクに関する考察

今回のトレーニングでは、3回もパンクしてしまいました。いくつか注意を行えば、このようなことは無かったと思います。以下に注意事項をまとめました。

新品のホイールを買ったときはリムテープに注意

今回使用したホイールは、ハートビューから前後1万円で買った超激安ホイールです。
リムテープには、コットンの物が張られていました。店長の話では、このテープはリムのバリが出てしまい良くパンクするそうです。
1回目のパンクはこれが原因だと思います。 コットンのテープを使っていたら、ビニール製(プラッシック製)のリムテープに交換しましょう。
TREKの純正ホイールは、コットンテープが使われていることが多いので注意しましょう。

パンク修理は静かな場所で行う

WOの場合、原因を取り除かないとまたパンクします。
一度目のパンク修理を行ったのが、川の近くでした。水が流れる音が大きく、チューブのパンク位置をしっかり確認しませんでした。
「新品のチューブだから大丈夫」と、過信したのが2度目のパンクの原因です。家に帰って確認したところ、1度目と同じ個所がパンクしていました。

チューブに合わせて修理道具を選択

最近WO用のチューブは2種類あります。どちらかというと価格が安い黒いチューブと、価格が高めのシリコンチューブ(半透明の軽いやつ。もしかしたらシリコンじゃないかもしれない。)です。
3Mのパンク修理シールは、シリコンチューブ用に作られているようです。 このシールを黒いチューブに使用してもうまく接着しないようです。
黒いチューブには、昔ながらの「ゴムのり」を使用したパンク修理キットが合うようです。 3度目のパンクはこれが原因です。これについては、「なるしまフレンド」のおじさんと相談したのですが同様の話をしていました。
家に戻って、1度目にパンクしたチューブを、3Mシールを使用して修理しました。(自分ではていねいに行ったつもりです。) 8barの空気を入れて置いたのですが、10分くらいでパンクしてしまいました。これからは、ゴムのりを携帯しようと思います。


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